設計事務所とは何か?
まずはじめに、ここでは、設計事務所とは何か説明したいと思います。
『設計事務所ってよくわからない』『ハウスメーカーに頼んだ方が安いじゃないか?』『建築家は、なんだか敷居が高い、気を遣う、』
と言う質問はよく聞かれることです。これは設計事務所という職業が一般的には理解されていないというのが現状です。
また、工事費が高くつくと考える人も多いと思います。しかし、わたしの今までの経験から決してすべてがそうとは言えないと思います。
一つ一つ考えて『オーダーメイド』で創る設計事務所の考え方は、ハウスメーカーのような規格化されたシステムでは味わえない喜びがあると思います。
家創りを真剣に考え、家族と共に育っていくプロセスを楽しみたい方は設計事務所を活用して頂き、自分たちだけの住宅、「くらし」を考えてもらいたいです。
シンプルで心地よい空間
毎日過ごす住宅。
わたしが設計する住宅はシンプルな空間です。
それは、不要なデザインや、過剰な装飾は必要ないと考えています。
見た目が豪華な装飾だと、それぞれが主張し、ぶつかり合ってしまうのです。
心地よい空間創りは、
【ここにいるときもちいい】
【早く家に帰りたい】
そう思えるような空間が大事だと思います。
素材を活かす
本来持っている素材を活かすことはとても重要です。
漆喰や珪藻土、木材は昔から使われていて、自然石や、和紙なども風土にあった素材です。
コンクリートや合板、スチールといった工業製品も素材を活かすことで、質の良い空間が生まれます。
その素材は経年変化で風合いが増し、時と共に変化していけるのです。
見た目の綺麗さや、○○風外壁材などは、時間とともに朽ちていき、本来の個性を消してしまいます。
わたしは、素材を楽しむ住まいを提案します。
よくばらない家創り
無駄に広い家を創りません。
平面図だけを見ていると、要望ばかり大きくなり、どうしても坪数が大きくなってしまい、コストが高くなってしまいます。
しかし、設計で工夫して知恵を出し、暮らしを読み込むことで住まいを小さくすることが出来ます。
『安い家は、安いだけのもの』
とよく言いますが、建物の坪数を抑え、空間を活かすとこでコストを抑えることができ、小さい家ながらも上質な家創りができるのです。
経年美を楽しむ
日本の四季は季節で大きく変化します。
季節それぞれの楽しみ方も違います。
素材を活かした住宅は経年変化で風合いが増し、住まいと一緒に変化していけるのです。
高温多湿な日本で昔から残っている建物は外壁の腐食を避けるために軒の深い建物になっています。それは建物の寿命を延ばすことにも繋がりますし、夏の激しい日射を遮ることにもなるのです。この様に昔ながらの知恵を活用し、風化していく様を楽しんでほしいのです。
デザインするとは
飽きのこないデザイン=上質な空間と考えています。
そのためには様々な工夫が必要です。
窓の大きさのバランスや、建具の高さ、枠の見付。取っ手や、蝶番等の金物だったり。
空間デザインの変化では、
小さいところと、大きいところ。
低いところと高いところ。
狭いところと、広いところ。
一つ一つの積み重ねが上質な空間となります。
いつも飽きのこないデザインを考えています。